沖縄の歴史(通史)


 沖縄の歴史区分はこれまでにも多くの研究者がさまざまな角度から試みています。今日では1980年代に高良倉吉によって整理された、5つの年代に区分する仮説が広く受け入れられています。

先史時代 人類の起源から周辺地域の信頼できる記録に登場する紀元12世紀ころ(グスク時代)まで。
考古学上の年代区分ではいわゆる旧石器時代のある年代から貝塚時代(早前中後期の5区分)がはじまり、貝塚時代後期のうち12〜15世紀ころ(第二尚氏王朝成立まで)を特にグスク時代としている。近年の遺構調査などから新たな提案・仮説も盛んに行われている。(考古学における研究成果はただいま取材中。求む!協力者 )
【キーワード】山下洞人・港川人・沖縄貝塚時代・類須恵器・開元通宝・西彼杵石鍋
古琉球
=準備中=
12世紀ころのグスク時代から1609年の慶長の役(島津侵入事件)まで。
有力グスク(南山・中山・北山)の首長が明・日本・東南アジアとの交易を通じて覇を競い合う時代から統一王朝の成立、政治・経済の面で国の基礎を固めた時代。琉球王国が中央集権を強めるにしたがい、先島・奄美も編入されて行く。
【キーワード】グスク・按司(寨官)・三山鼎立・天孫氏・為朝伝説・舜天・英祖・察度・冊封・進貢・びん人三十六性(久米三十六性)・第一尚氏・第二尚氏・大交易時代
近世琉球
=準備中=
1609年の島津侵入から1879年(明治12年)の廃藩置県(琉球処分)まで。
薩摩の武力制圧によって徳川幕藩体制の附庸国(属国)として組み入れられたものの、対外的には独立国家の体裁を保ちつづけて東南アジア中継貿易の拠点となった時代。中国(明・清)との冊封・進貢を通して得られる文物・諸制度と日本の文化が融合して琉球独特の芸術文化が爛熟した。幕藩体制の崩壊と清朝没落の影響を受け、王国も斜陽してゆく。
【キーワード】第一尚氏・第二尚氏・冊封・進貢・万国津梁の鐘・歴代宝案・おもろさうし・レキオス・ゴーレス
近代沖縄 1879年の琉球処分から1945年(昭和20年)の沖縄戦終結まで。
明治政府によって琉球藩(琉球王国)が解体され、名実ともに日本の一地域となる。強力な皇国史観・覇権主義政策により王国の歴史文化は否定され、日清戦争(1894〜5)後は沖縄側も同化に努めた。一方で伊波普猷らによる本格的な沖縄学研究もはじまる。
【キーワード】旧慣温存策・脱清人・頑固党・開化党・日琉同祖論・公同会運動・幣原坦・皇国史・大東亜共栄圏・辺境・貧困
現代沖縄 1945年の沖縄戦終結から現在まで。
第二次世界大戦(沖縄戦)の後の歴史は主に統治・政治形態の違いによって1945〜1952年(昭和27年)のサンフランシスコ講和条約締結までの米軍占領時代、1952年〜1972年(昭和48年)までのアメリカ信託統治時代、1972年〜現在までの新生沖縄県時代の3区分に分ける。日本復帰を基準にして復帰前・復帰後で区分することも多い。
【キーワード】鉄の暴風・忘れられた島・米国民政府(USCAR)・高等弁務官・米留・国費留学・行政主席・祖国(日本)復帰・戦後処理・アメリカ世(ゆー)・やまと世(ゆー)

【付録】神話・伝説がいっぱい!
読んで楽しい、学校で習った琉球の歴史


参考文献

・高良倉吉 琉球沖縄の歴史と日本文化 (『琉球王国史の課題』、1989年、ひるぎ社)
琉球・沖縄史の時代区分において大きなインパクトを与えた論文。それまでの王統編年史中心の時代区分を、1960年代以降急速に進んだ考古学研究の成果、文献史料の収集・研究成果を取り入れて区分の再構成を図っている。論文初出誌は『日本の社会史』第一巻(列島内外の交通と国家)、1987年、岩波書店。
・中山盛茂 『琉球史辞典』 (1969年、文教図書)
・新城俊昭 『高等学校 琉球・沖縄史』 (1997年、東洋企画:自費出版)
・當眞嗣一 考古遺跡は語る (『新琉球史 古琉球編』、1991年、琉球新報社)
・安里進 『考古学からみた琉球史 上 』 (1990年、ひるぎ社)

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